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以前の「希望のことば」より
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2004年を迎えるにあたって
Dec 31, 2003

 行く年、来る年、さまざまな想いが交錯しながら過去から未来へと時が過ぎていきます。あっという間に飛び去ってしまった日々、
その去り行く時間に思いをめぐらすかたわら、今年こそはという
希望と期待に胸をふくらませて、新しいカレンダーをめくられたことでしょう。

 二十世紀は『発見に継ぐ発見』の時代だったといわれます。新技術によって想像の世界が早いテンポで現実となって人々の日常生活豊かにし便利にしました。しかし、その一方で政争・戦争・内紛・民族対立・相互殺戮・大量飢餓などは激化の一途をたどり、テロ活動も大規模で無差別に全地球をおおうかの様相をみせています。

 いったいどうして、なぜ解決できないのだ、こう誰しも問いかけます。その答えはどこにあるのでしょうか。政治・経済・文化などが歴史的背景とともに複雑にからみあっているので、もつれた糸はほどくのが容易ではないという説明はもっともです。しかし、それは外因だけであって、そのような『悪』が人間の心中に巣くって悪循環をくりかえすのだという肝心な内因にはふれていません。大宇宙でおこっている出来事は小宇宙である自分のなかにも見出せるはずです。ひとりびとりは人間以上でも人間以下でもなく完全無欠な人間は存在しないことを聖書は示しています。そのことに気づけば、人間の限界を知り、弱さがわかり、相手を理解するゆとりも生まれ、いたわりの心もわいてきます。見せかけの強がりやかっこ良さで『我』をとおすものはもつれた糸をなお強引に力でひっぱろうとするようなものです。双方でひっぱりあったのでは解決はありません。手をゆるめてはじめて糸のもつれはほどけるのです。

 人よ、お前はだれなのか。

 人類史上、高度な文明を築き上げた人間は、「もっとかしこくなりたい」「もっと強くなりたい」という欲望のエネルギーにかりたてられて力いっぱり突っ走ってきました。二十一世紀という峻険な坂道にさしかかって真剣のも四年目に入ります。われわれ人間もこのあたりでギアを入れかえて、もっと内省的、より人間的な歩みをとりもどさなくてはならないのではないでしょうか。
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